robinです(学生時代からのリアルニックネームです。由来は「がんばれ!ロボコン」)。某配給会社で洋画の買い付けをしています。しばらくBlogはお休みします。


by mcyst
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ソフィア・コッポラ監督待望の新作:「Lost In Translation」

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年が明けてから初めて相方に会いましたお互いに実家に帰っていた(向こうは、フランス国内だけど)ので、会うのは結構久しぶり。日本からのお土産を持っていったら、なんと向こうから「過ぎちゃったけど、メリークリスマス!」と、先にプレゼントを渡されてしまいました。

「持ってるかもしれないと思って、超不安だったんだけど、もしも持ってたら他のと取り替えるから『ありがとう。うれしー』とか適当なこと言わないで、正直に『持ってる』って言って」と、細かい警告された(苦笑)。

中身は・・・

・・・Robbie WilliamsのコンサートDVDでしたうひょー、ありがとー!

私が、クレモンティーヌの新譜を渡すと、めちゃめちゃ喜んで、弟にも聴かせると言ってました。前回のCDが兄弟で気に入ったらしいです。2人で、「クレモンティーヌ仏普及プロジェクト」にはげんでください。

さて、「Lost In Translation」。「ヴァージン・スーサイズ」で、鮮烈なデビューを飾ったソフィア・コッポラの第二作。

ウイスキーのテレビコマーシャルの撮影の為来日したハリウッド・スター、ボブ・ハリス(ビル・マーレイ)。異国の言葉の洪水や文化の違い、そして時差ボケのため、すっかり気がめいってしまったボブは、同じ高級ホテルに泊まっているシャーロット(スカーレット・ヨハンソン)と知り合う。写真家の夫について来日したシャーロットは、ボブと同じく、戸惑いや孤独にさいなまれていた。2人は、東京の街に繰り出す・・・。

この映画は、ソフィア・コッポラが、父(フランシス・フォード・コッポラ)のサントリー・ウィスキーのCM撮影のための来日に同行した時や、デビュー作のプロモーションで来日した時に体験したことを元にして作られているそうです。違う国に到着したばかりの時の、疲れているのか、元気なのか、眠いのか、空腹なのか、のどが渇いているのか、嬉しいのか、悲しいのか、楽しいのか、あやふやで分からない感覚。はっきり論理的に考えることを放棄したくなってしまう様子を、リアルに描いています。

洪水のように流れる日本語のセリフ部分には、一切フランス語字幕がつかず、観客は、ボブやシャーロットと同じように、”Lost”することができ、あたかも自分が日本に迷い込んだような錯覚を覚える・・・と、一生懸命「ニホンゴ、ワカラナイ」状態を想像しながら観ました。日本語がわかるから面白いシーン(400人近い観客の中で、私だけ爆笑してしまいました 汗)もありましたが、やっぱりこの映画は、日本語がわからない人の方が、数倍楽しめると思います。

日本側のキャストは、ほとんど無名の人たちや、素人を選んだとのこと。外国人に伝えるジェスチャーが、俳優よりも自然にできるらしい。

ゴールデン・グローブ賞の、監督賞・主演女優賞・脚本賞など、5つの部門にノミネートされていますが、正直、賞レースとは無縁な映画のような気がしていたのでちょっと驚きました。でも、このような低予算映画(制作費約400万ドル=約5億円)でも、立派に賞レースに参加できるのは素晴らしいとも言えますが。

しかし、ソフィ・コッポラ、本当にセンスのいい人だなぁと素直に思いました。この映画、「伝統と革新が混在する国」日本を舞台にしないと絶対に成立しないし、デリケートな主題(アメリカの一部では「人種差別では?」という論争が巻き起こっている)を、曲解することなく真正面から素直に描いているので、日本人として観ても、嫌悪感を抱くことは全くなく、逆に「あ~、そうそうそう、外国人だったらこう思うかもね~」と笑ってしまうほど。

またタイトルの「Lost In Translation」は、単にボブやシャーロットが外国語の渦の中にLostするだけではなく、同じ母国語を持つ人同士でも、コミュニケーションがうまくいかず、Lostしてしまう(ボブ⇔アメリカにいる妻と子供、シャーロット⇔写真家の夫)ことも示唆しているようで、奥が深いです。

・・・ちなみに私が大爆笑したのは、ボブが藤井隆さん扮する「マシュー・南」の番組に出演して、マシューの、あの独特のマシンガン・トークにすっかり飲み込まれてしまうシーン。「マシュー!」と思わず叫んでしまい、隣の相方が笑ってました。ここで、マシューが登場する辺り、ソフィアのセンスが光るところです☆マシューの喋りって、日本語独特の音とペースとピッチが全部つまっていて、日本語のわからない外国人を驚かせる(そういう目的ではないけど)には、最適!と感心しました。しかも、マシュー、ステップも踏んで踊ってました(笑)。
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by mcyst | 2004-01-09 00:47 | エンタテインメント